782 :名無しさん@HOME 2011/09/08(木) 23:45:51 0
じい様が倒れた時のこと。
病院の、危篤のじい様の枕元に集まったのは、長女とその娘、次女とその息子、独身三女。
ばあ様はすでに亡く、長女次女の夫は急なことでまだ仕事先から戻れない。
苦しい息の下、じい様は言った。
「姉妹で力を合わせてな、この家を頼むぞ」
長女は言った。
「安心して、長女の責任で家はしっかり私が守るわ」
次女は言った。
「男孫がいるウチがちゃんと継ぐで安心して」
三女が言った。
「姉ちゃんたちは嫁に行ったが、私はじい様の姓のままだし、婿取って家のこすから心配すんな」
そのまま、長女が継ぐのが当然、いや、男孫がいるウチが当然、跡継ぎいない三女は遠慮しろ、
何いうか、家を継ぐのはじい様姓の人間に決まっとる嫁に出た姉ちゃんたちじゃねえ、
などなどと、瀕タヒのじい様の枕元で口喧嘩。
眠りについたじい様の目元には涙が滲んでいた。

ドン引きしたし、それを見て、じい様の1周忌済んでから母と(巻き添えで父とも)疎遠になったけど。
今になって思うと、じい様、財産ボチボチあったんだから、ちゃんと遺言書いとけよ。
そうでなくても仲悪かった姉妹が相続時だけ一致団結するわけないだろう。
目下、遺産分割でまだ係争中らしい。
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